【教えて】破産しそうです!とにかくお金を返す方法はありませんか?
Q.私は今50歳目前の自営業者です。ここまでは何とかやってこられたものの、緩やかに業績が悪化していき、今ではもう借金で首が回らないまでになってしまいました。正直、もうどうやっても借金を返しきることは不可能だと感じています。ただ、借金については返すと約束して借りたお金です。返せるお金なら一円でも返したいと思っています。破産間近のような状況ですが、なんとかお金を返す方法はないものでしょうか?
A.これはなかなか難しい状況だね。うーん、借りたお金を返せるだけは返したい。その気持ちは痛いほどよくわかるし、誠意が伝わってくる意見ではあるんだけれど、破産間近という状況を思うと、その行動はかえって逆効果になる可能性があると言わなくてはならないかもしれない。
借金が返せそうになく、どっちみちこのまま行けば差し押さえられるだろうというような資産があれば、それらを使って返済に充てるのはまだいいんだけど、ここで注意が必要なこともあるんだ。絶対に新たな借金を組んではならないということだ。これだけは注意してほしい。
借金を返すために新たに借金を組むというのは、要は自転車操業のことだね。これが不毛な行為であることはわかってもらえると思う。借金漬けの状況から一歩も抜け出せないという意味では、あまり意味のない行為だと言えるだろう。話が一歩も前に進まない行為である以上、ここに落ち込まないためにも新たな借金は厳禁だということはわかるよね?
それに加えてね、すでにこの状況の行く末に自己破産というものを想定しているのであれば、なおさらそういった行為は厳禁なんだよ。自己破産っていうのは返しきれない借金を抱えた状態で申請さえすれば一発で借金を免債してもらえるというイメージがあるかもしれないが、これも一定の条件を満たす必要がある方法なんだ。その条件の中には、もうとっくの昔に破産状態にあったのに、それでも不毛な借金を重ねていると自己破産が認められなくなるものもあるんだ。つまりもう返せるアテなんかなかったのに、返せるフリをして意図的に借金を膨らましたってことが問題になるわけだね。
もちろんみんながみんなそんな悪質な行為をしているわけじゃなく、中にはお世話になった人にお金を返したい一心で返せるアテのない借金を組んでしまうケースもある。自己破産は避けられなくても、せめて最初に作った借金だけは別の借金で精算しようということさ。そうしてしまえば、お世話になった人の信頼を裏切らなくて済むってところはあるだろ?
情状酌量の余地はあるかもしれないけど、これも行為自体は悪質な行為とみなされてしまうわけなんだ。だって最後にお金を貸した側にしてみたらたまったもんじゃないだろう?返せるアテがないのに、返せる顔をしてお金を借りに来たってことなんだから。
一円でもお金を返したいというその気持ちは見上げたものだと思うんだけど、やり方には注意が必要ってことだね。行動を間違えると、よかれと思ってやったことが逆効果になりかねない。もうどう頑張っても無理だと思ったら、焼け石に水の対応を繰り返して自分の首を絞めるよりは、早めに自己破産をしてその後でできることに目を向けてみるのもいいと思うよ。お世話になった人を結果的に裏切ることになったとすると、汚名返上には時間がかかるだろうけど、破産した後の行動で挽回することだって不可能じゃないんだからね。