【教えて】サラ金の利息ってグレーだって聞いたけど本当ですか?

Q.私は販売員をやっているものです。お給料はそんなに多くはないのですが、元からそこまで物欲がないのでやりくりはなんとか黒字です。でも同じ職場の後輩の子はそうじゃないみたいで、化粧品やブランド品なんかを買うためにちょこちょこお金を借りているようなんですね。その子と仲がいい私はちょっと心配しています。どうもその子が利用しているのはサラ金らしいんですが、ウチの旦那からサラ金の金利にはグレーな部分があるって聞いてますます心配になってしまいました。あまりそういった話には詳しくないので、私自身はちょっとよくわからないのですが、サラ金の金利が合法なのかどうか、教えてください。

A.サラ金の金利っていうのは、確かに貸金業一般の中じゃ高い部類なんだよね。そういうわけで違法性を疑われることもあるんだけど、一応これらの金利も合法だよ。法定金利の上限ぎりぎりにそこの金利が設定されていることもあるから、まあ注意が必要な金融機関ではあるけどね。

さて、君が旦那さんから聞いたっていう「サラ金のグレーな金利」についてだけど、これは実は本当だったんだ。もう過去の話にはなっているけどね。サラ金という選択肢に警戒感を示す人が多いのは、かつてグレーな水準の金利を活用していたことにも由来する。高かったんだよ、当時の金利の相場はね。

法的に見てグレーな金利っていうのが具体的にどういうカラクリだったのか、簡単に紹介しておこうか。お金を貸したときの金利の上限を定める法律というものが当時も当然あったのだけれど、それが複数あってね、それぞれの法律での金利で食い違いがあったんだよ。出資法と利息制限法という二つの法律があってね、この両方がそれぞれ金利を定めていたようなところがあったんだ。両方で上限の数値が統一されていてれば問題はなかったんだけど、これがそうじゃなかったんだ。どっちともとれるんだから、サラ金は当然自身に都合のよい方を選ぶよねぇ。具体的には20%~29.2%の範囲が両方の法律で食い違っている金利になっていたんだ。昔のサラ金の金利ってのはたいてい年利29.2%あたりの金利に設定されていたんだよ。

サラ金の金利のグレーな部分っていうのはつまりこういうこと。違法じゃないけど、完全に合法かどうか微妙な水準。そういう金利が相場としてすっかり定着していたから、こういうのをグレーゾーン金利なんて呼ばれたりもしていたよ。

こういった状態が今も続いていればサラ金を過度に利用するのは止めた方がいいだろうけれど、実はもうこういった実態は存在しない。この微妙で曖昧な状態はやがて問題視され、法律が整備されたんだ。それにともない、グレーゾーン金利も違法としてはっきり示された。つまりその頃を境に、サラ金の金利相場はガクッと落ち込んだ。昔よりは利用しやすい環境になっているのさ。

それでもサラ金の金利は低くないから注意が必要であるのは相変わらずではあるものの、それでもそこに違法性を警戒しなきゃいけない要素はなくなってる。金利に違法性がないのなら、まっとうな注意はしつつも本人が納得して利用している限りにおいては問題はないよ。返済が滞り始めたらすぐに止めさせた方がいいとは思うけどね。

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